真風涼帆さん退団公演【カジノ・ロワイヤル】前楽と千秋楽レポート
去る6月11日、我がご贔屓・真風涼帆さんが、宝塚歌劇団をご卒業された。
宙組トップスター就任から約5年半。
1作品も欠かさず(しかも複数回)劇場に通った、わたしにとって本当に思い入れのある方。
和央ようかさん、瀬奈じゅんさんに続く、3人目の男(役さん)との別れ。
ガチなヅカヲタになって20年近く経つけれど、心にぽっかり穴があく感覚は変わらない。
今回は、心あるヅカ友の方々の計らいで、前楽・千秋楽ともに観劇できるという幸運に恵まれた。
前楽(ラストから2回目の公演)立ち見のお話が回ってきたのが、ことの始まり。
つづいて千秋楽立ち見のお話もいただき、まさかの2日連続サヨナラショーが観れることに。
その後、立ち見のはずだった前楽を、2階16列(椅子のある最後列の座席)で見せていただけることになった。
連日の立ち見に耐えられるかどうか、とても心配だったわたし。
かつてCAとして何時間も立って働いていたとはいえ、コロナ禍と加齢ですっかり衰えた肉体。
2日のうち1日でも、大事な公演を座って観られることに心から安堵した。
そうこうしているうち、別のヅカ友さんから、こんどは前楽の2階16列を、2階S席と交換してくださるとのお申し出が。
わたしが真風さんのファンだと公言していたから、別の組のファンの方が「Vikiさんは前方で観るべきよ」と声をかけてくださったのだ。
芹香斗亜さん演ずるル・シッフルの『何だ?次々助け船が来るな』というセリフが頭をよぎった。
このご恩はいつかかならず、『勝率35倍』にしてお返ししたいと思う。
もとはといえば、自力では1枚も確保できなかった楽と前楽のチケット。
それが周りの方々のご厚意で両日観られることになり、感謝などという言葉ではとうてい言い尽くせない。
立ち見席の良さを知った
そうはいっても、多くの退団者のご挨拶がある千秋楽。
公演時間が、いつもより2時間ほど長くなる。
合計、およそ5時間。
場所は劇場の一番後ろ。
細い手すりが一本と、壁だけしかないような空間で、わたしは生きていられるのか?
…おれは~生きていた~!(ジェームズ・ボンド風に)
一幕が終わった瞬間、わたしはTwitterでつぶやいた。
「住める!」
「住めば都」
「スメルシュ」(もはや意味不明)
もともと飛行機など狭い場所が得意なこともあるが、後ろに人はいないし快適。
持参した小さい毛布を畳んでおしりの下に敷いて、好きなタイミングで座った。
インスタライブをするため、Blu-rayやルサンクをくまなく見て、すべての展開が頭に入っていたのも勝因のひとつ。
懸念材料であった足腰だって、何の問題もなかった。
劇場のすみっコ、照明機材のまん前(スポットライトの出どころ笑)
後ろを人がひとり通れるほどのスペースしかない立ち見席。
だが、しゃがんでもかろうじて舞台は見えるし、あの空間に居られたこと自体に価値がある。
最後の一公演でしか配られない、貴重なペンライトもいただいた。
いちばん後ろから見る景色は、それぞれのファンの心に灯った光の集まりみたいだった。
真風さんの放つ輝き、劇場のあたたかさ。
ペンライトを見るたび、思い出すだろう。
4時間も5時間も、立ったままお芝居を見るなんて。
宝塚ファンでない方には、わかってもらえないやもしれないが。
好きなタカラジェンヌさんが最後の舞台に立つ日。
それは我々にとって、特別な日なのである。
余りにいろいろなことがあったから、気持ちの整理がつかないけれど。
わたしは一人で、ゆっくり進むことにするわ。
また会う日まで、もっと大きくもっと賢くなっていられるように。
アデュー、そして、アビアント!
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