母親業からの卒業。新しい春に思うこと
春爛漫、うららかな街角。
道ゆく人の表情も、心なしか和らいで見える。
ちょうど、花がほころぶように。
春には人を笑顔にする力がある。
息子が大学を卒業、社会人に
今日は息子の入社式。
これから外資系の会社でマーケッターとして勤務予定だ。
自由な社風で、息子にとても合っていると思う。
課題は英語だが、かつてのわたしがそうであったように。
働きながら、徐々に学んでいくであろう。
きのうはネクタイを念入りに選んでいた。
美容院で髪を短くされすぎたと文句を言っていたが、悪くないと思う。
今朝はあつらえたスーツで颯爽と出かけて行った。
夫と二人で、頼もしい背中を見送った。
扉の向こうに、どんな未来が待ち受けているだろうか。
真新しい未来のキャンバスに、彩り多かれと願う。
先日、息子の大学の卒業式に行ってきた。
学生生活最後の日、思い出をカメラに収めようとする卒業生たち。
ビシッと決めたスーツ姿、艶やかな袴姿。
キャンパス中が、喜びと希望で満ちあふれていた。
わたしたちは入学式と同じ場所で記念写真を撮った。
息子は背が高いのに顔が小さくて、横に並ぶと公開処刑みたいになる。
だが仕方がない。
にっこり笑ってポーズをとる(だれこのおばさん😭)
こうしていると、この4年間のことが思い出される。
見上げれば桜の花が、いまを盛りと咲き誇っていた。
春が巡りくるたび感じる想い
わたしが大学を卒業した春は、先行き不安しかなかった。
客室乗務員を志望したものの、ことごとく不合格。
コンピューター会社に就職が決まっていたが、空の仕事が諦められないでいた。
だからわたしはあのとき、何からも卒業していなかった。
あれからいくたびの春を迎えただろう。
航空会社で飛びはじめたのも、息子が誕生したのも春だった。
喜びに打ち震えるような春を、いくつも経験してきた。
だけど悲しい春もたくさんあった。
桜を見るたびに涙がこぼれた日も。
今年のわたしは、母親業からの卒業。
自宅から会社までが近いため、家こそ出て行かないものの。
昨日までと違う息子がそこにいる。
いろんなことがあったけど、また新しい人生の始まり。
まもなく桜は見ごろを過ぎ、青々とした緑の季節を迎える。
季節はこうして巡り巡って、人や環境も変わっていく。
どんなことがあっても、毎年かならず花を咲かせる桜のように。
強くて優しい人になりたい。
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