I almost became the victim of impersonation【なりすまし詐欺に引っ掛かるところでした】
※almost…ほとんど、すんでのところで、あやうく(もう少しで完全に至る状態を表す)
謎のメッセンジャーが届いた
カリフォルニア州に住むDianneから、Facebookの友達申請が届いた。
彼女は、わたしが大学時代にホームステイしていたお家のおばあちゃま。
『おかしいなぁ…?フェイスブックでは、もう友達になっていたはずだけど』
多少いぶかしく思いつつも、ひさしぶりの連絡が嬉しかった。
フェイスブック側の不具合か。
わたしたちのうち、どちらかの手違いか。
いずれかの理由で、友達から外れてしまっていたのかもしれない。
プロフィール写真も、以前見たものと違いはない。
『おそらく、リクエストしなおしてくれたんだな』
わたしはポチッと友達承認ボタンを押した。
すると、即座にメッセージが届いた。
連絡してくれて嬉しいです。
わたしは元気にやっています。
すべてのことに満足しています。
と、ここまでは、とてもダイアンらしいと思った。
彼女は周りの人や物事に感謝し、つねにハッピーでいられる人だから。
だが、その後からがおかしい。
政府から補償金がもらえたの。
あなたにも、お手紙届いた?
『ナンデヤネーン!』
わたしはアメリカ国民ではない❌🇺🇸
なぜ日本人のわたしに、そのような権利があるのだ。
しかも「BFAG」なんていう、聞いたこともないような名前の団体から。
それでもなお、チャットの主がダイアンだと思い込んでいたわたし。
BFAGって、なんのこと?
と、素朴な疑問を投げかけた。
すると一瞬にして、よどみない答えが返ってきた。
政府の信託基金から出る、給付金のことよ。
退職者、労働者、若者、老人、体の不自由な人が援助を受けられるの。
『いや残念ながら、文章中のどれにも当てはまってないし!』
そして、このメールが詐欺だと確信したのは次の一文。
FedExでお金を受け取ったとき、リストにあなたの名前も載ってたの。
『いや怖いし!何?なんのリスト?』
脳内に流れるアメリカ国歌が「シンドラーのリスト」の主題歌へとシフトしていく。
あんただれ
そしてわたしはようやく気づいた。
『これ、ダイアン本人じゃない!!』
あわてて娘のベバリーに報告する。
アカウントがハックされたんだわ!
すぐ母さんに知らせるね。
教えてくれてありがとう。
あとはベバリーがなんとかしてくれる。
しかし、メッセージを受け取ってしまったわたしはどうしよう。
途方に暮れながら、エセダイアンのプロフィールを開いてみた。
するとそこには…
投稿がありません
「投稿がありません」…だと?
そんなはずはない。
ダイアンにはたくさんの友達がいて、ときどき投稿もしていたはず。
もしかしたら、これは別のアカウントかも?
こんどは自分の友達リストから彼女を探し出し、プロフィールを確認してみた。
やっぱり。
前に見たものと同じ。
こっちが本物のアカウントだ。
ということは「乗っ取り」ではなく「なりすまし」か。
わたしは即座に、偽物をブロックした。
ソーシャルメディア上の詐欺に要注意
ものの数分で解決したから良かったものの。
もしもわたしが、あのまま信じて疑わなかったら。
いったいどうなっていたのだろう?
「BFAG」を騙るリンクが送られてきて、しれっと「チェックしてね」なんて言われたのだろうか?
そんなものをクリックしていたら!と思うとゾッとする。
人を騙すのには、いろんな手口があるものだ。
あとから調べて見ると、本国アメリカにも同じトラブルに見舞われた方がいた。
ご参考までに、リンクを貼らせていただきます。
(こちらは歴史あるアメリカの新聞社による記事なので、クリックしても大丈夫)
それにしても、はるか遠いアジアの。
条件にひとつも当てはまらないわたしをターゲットにしたのは無意味だったね。
犯人はきっと、無作為にピックアップしているのだろうけど。
アメリカ国内に住んでいて、自分が「補償の対象かも?」と思ってしまう人もいるだろう。
チャットの内容が、コンピューターによる自動送信でなさそうなところも怖い。
スマホの向こうで、しかもリアルタイムで。
悪意ある誰かが存在していたのかもしれない。
コロナ禍で、いつにも増して人々が不安定になっているときなのに。
その不安な心を利用しようとする人たちがいる。
騙しの種類は枚挙にいとまがない。
悲しいことだが、正しい情報を見分けて対処する力を身につけるしかない。
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