アメリカのホストファミリーと刻む、絆という名の古時計
思い出の町、サンタクルーズ
アメリカはカリフォルニア州にある、サンタクルーズという町に来ている。
ここはわたしが大学時代に、ホームステイプログラムで約1ヶ月間滞在したところである。
お世話になったホストファミリーとは、長いあいだ再会を誓いつつ、なかなか実現には至らなかった。
だが高校生の息子が海外に興味を持ち、大学に合格したら同じ場所に行きたいと言い出したのがきっかけで、その日は訪れた。
息子はひとりで行きたがったが、ひとりで行かせるのが不安だったのと、わたし自身も行きたいと思ったので、短い乗務の合間をぬって、いっしょに海を渡った。
フェイスブックでよみがえる絆
フェイスブックというのは、本当にすごい。
何年、何マイル遠く離れていても、ふたたび心がつながって、あのころに還らせてくれるのだから。
ホストマザーのベバリーは、チャキチャキのカリフォルニアっ子。
明るく快活な性格は、昔とちっとも変わっていない。
ブロンドの髪も太陽のような笑顔も、そっくりあのころのままだ。
ホストファーザーのリチャードは、まもなく還暦。
以前と比べて毛量が減ったとはいえ、変わらずハンサムで、とてもアクティブ。
先日など、息子にスケートボードを教えてくれたほどだ。
彼は若いころBMXの選手だったので、運動神経バツグン。
人に教えるのも上手なので、初心者の息子が、ものの数分で基礎を身につけることができた。
ペットの黒猫オズィー
けさはベバリーと息子のふたりで、海岸までランニングに出かけていった。
わたしは新しい友だち、黒猫のオズィーくんとお留守番←走りたくないだけ笑
ちなみにオズィーは、おじいさんのオズィーじゃなくて、オズワルドのオズィーだそうです(そらそーやろ)
リチャードから、「まっくろだから撮っても意味ないよ」と言われたけど、コロンとしたフォルムがかわいいのです。
息子に引き継ぐ、わたしのたいせつな宝もの
世間は、受験戦争の真っただ中。
息子がなぜ、こうしてここにいられるのかというと、推薦で大学が決まったからである。
サッカーをはじめてからは、盆暮れ正月以外休みが取れなかったため、家族旅行というものからすっかり遠ざかっていた。
失われた時間を取り戻すかのように、この冬は親子でいっしょに過ごしている。
今日はベバリーの両親、アーニーとダイアンと再会を果たした。
変わらぬ温かさで包んでくれる彼らに、どうやって感謝の気持ちを伝えよう。
週末には、ホームステイ中よくいっしょに遊んだベバリーの弟ブライアンと、その家族が集まることになっている。
当時は存在しなかった、お互いのたいせつな者たちが顔を合わせる。
海を越え時を超え、眠っていた絆という名の時計が、ふたたび時を刻む音が聞こえる。
日本から、たくさんの食材を持ってきた。
週末のランチには、ざるそばをふるまう予定だ。
お皿やそば猪口だけでなく、和風のランチョンマットや箸置きなども持参した。
だれも食べたことがないというので、気に入ってもらえるかどうか心配だが、ほかに肉料理なども用意するつもりなので大丈夫だろう。
わたしが息子と同じ年端に訪れたこの土地で、彼はなにを思うのだろう。
息を吹き返した古時計を、ていねいにメンテナンスしながら、これからはじまる新しい時間を、大事にしてほしいと願う。
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