ミセスCAのオン&オフ日誌

現役外資系客室乗務員Vikiの情報ブログ

【CAだけが知っている】シャンパンにまつわるナイショ話

【CAだけが知っている】シャンパンにまつわるナイショ話

 

f:id:ciel114:20180408135632j:plain 

 

きのうのフライトのビジネスクラスでは、シャンパンがよく出た。 

本当にシャンパンが好きなひとというのは、食前から食後まで、ずーっとシャンパンを飲みつづける傾向にある。

これは航空会社の経済的に、手痛い出費。

だがわれわれ客室乗務員にとっては、ちょっとありがたい。 

さて、そのココロは?

 

サービスアイテムとしてのドリンクの分類

 

機内サービスをする側からみて、飲みものにはいくつかのカテゴリーがある。 

それは大まかに分けて、以下の4つ。   

 

①:注ぐだけのもの

 

オレンジ、アップル、トマトなどのジュース、ワイン、ミネラルウォーター、炭酸水など。

ペットボトルや瓶、紙パックからそのまま注げば良い。

⇦シャンパンはここ🥂

 

②:そのつど缶を開けるもの

 

ビール、コーラ、スプライト、ジンジャーエールなど。

その場で缶のプルタブを開けないといけないもの。

氷は要らないと言われることが多い。

 

③:混ぜるだけのカクテル 

 

ジントニック、シャンディガフ、ブラッディメアリー、レッドアイ、スクリュードライバー、モスコミュール、コークハイ、ハイボールなど。

マドラーで混ぜるだけの、シェイカーを必要としないアルコール飲料。

氷やレモン、ライムなどを入れる手間がある。

 

④:シェイカーで作るカクテル

 

弊社オリジナルレシピに基づいた、しちめんどくさい(もとい)手の込んだカクテル。

ひとつひとつに、ファンシーな名前がついているよ⭐︎

 

ドリンクサービスの難易度と所要時間

 

①から順に、難易度も所要時間も上がっていく。

お客さまが数人であれば、大差のないこと。

だけど数十人レベルになると、ワークロードにはっきりとした違いが出てくる。

飛行機はレストランと違って、早く食事を終えて休みたいお客さまも多い。

それゆえ、あまり優雅にサービスをつづけてはいられない。 

しかしお上は他社との差別化をはかり、ファンシーなカクテルレシピを手裏剣のごとく送りこんでくる。 

④のオーダーばかりがつづく日、わたしは織田裕二になる。 

「サービスは会議室で起きてるんじゃない!現場で起きてるんだ!」

(てれれれれれれー♪)

ゆーて日本人クルーは、わたしひとりしかいない。

だから『踊る大捜査線』ネタをぶっこんでも、だれも理解してはくれない。

せいぜいユニバーサルなギャグ…

すなわち、ネバーエンディングストーリーのテーマ曲なんかを歌ってお茶を濁すのが関の山だ。 

「Never ending service〜」(終わらないサービス)

これを聞いたクルーは、たいてい一緒に歌ってくれる。

 

ドリンクサービス現場の裏側

 

ここ数年でいちばんやっかいなのが、ハチミツやフルーツのペーストを使用したカクテルだ。

混ぜてもまぜても、グラスの下のほうでガッチリと固まっているハチミツ。

冷たい液体にはちみつを入れたって、ぜったい溶けないと思う(穴掘って言う)

ルバーブのペーストは固まりこそしないが、蜂蜜と同じく手ベタベタ系なので、そのつど手を拭いて仕切り直さねばならない。

(お上は知らない。末端で働くわれわれの手が、スーパーベタベタであることを) 

とにかく、時間がかかってしゃーない(穴掘って言う)

f:id:ciel114:20210225125404j:plain

ルバーブ(イメージ)

 

ドリンクだけでなく、液体アイテムの取り扱いにはじゅうぶん注意が必要だ。

きのうはスチュワードがチーズケーキに添えるベリーのソースを準備しているとき、うっかり返り血ならぬ返りソースを浴びていた。 

真っ白なシェフ服を紅に染めた彼を見て、パーサーがひとこと。

「Murder in the kitchen!」(台所殺人事件)

すぐさま、ギャレーは笑いの渦に(実際それっぽかった笑)

だれかが失敗しても、とがめるどころか、ネタにしておいしい方向に持ってってしまう。 

この会社で働けて、ほんとうに良かったと思う瞬間である。

 

フライトで残ってしまったシャンパンはどうする?

 

さて、シャンパンに話を戻そう。

機内で余ったシャンパンをどうするか、あなたはご存じだろうか? 

すてる? 

その通り!(パネルクイズの児玉清さんふうに) 

開栓済みのワインやシャンパンは、つぎのフライトまで持ちこせない。

もったいない話だが、その場で流しに捨てるのである。 

気の抜けたシャンパンは、ただの酵母ジュース。 

そんなものを、つぎのお客さまにお出しすることはできない。 

でも…でも…!

パイパー・エドシックが!

ニコラ・フィアットが! 

高級シャンパンたちが、流しのなかに渦を描いてみるみる落ちていく… 🌀 

はじめはその光景を見て、悲しみが止まらなかったわたし。

だが、あるとき。

「シャンパンで手を洗うときれいになるのよ〜」 

とクルーから教えてもらった。 

シャンパン酵母のなせる力であろうか。

たちまちしっとりとキメが整い、ハリのある肌になれるのだ!

それからというもの。

機会があれば、シャンパンで手を洗っているわたし。  

いつかシャンパンで、顔全体を洗ってみたい。  

しかし機内ではメガ盛りメイクが施されているため、洗顔することはできない。

スッピンで乗務をする勇気はないから、一生この野望がかなうことはないだろう。

 

 

人気ブログランキングに参加しています。

応援クリックをいただけると励みになります🍾