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外資系CA /英会話講師 Vikiのブログ

ワインとシューアイスのおいしいマリアージュ【ソーテルヌ&チョコレート編】

ワインとシューアイスのおいしいマリアージュ【ソーテルヌ&チョコレート編】

 

 

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ソムリエが選ぶ【カプリ】のシューアイスに合うおすすめワイン

 

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大阪で大人気の、シュークリーム専門店「シューアラクレームカプリ」

 

新進気鋭のオーナーパティシエ・角島瑞希さんとはじめた【シューアイスとワインのマリアージュ】コラボ企画第二弾!

 

今回ピックアップしたのは、チョコレートシューアイスとソーテルヌです。

 

ソーテルヌとは

 

ソーテルヌは、フランス・ボルドー地方のソーテルヌ地区で造られる極甘口の白ワイン。

 

「世界三大貴腐ワイン」と呼ばれている。

 

複雑な香り、濃厚な味わいの、最高におしゃれな食後酒である。

 

アイスクリームやケーキなどデザートのほか。

フォアグラやブルーチーズなどにもよく合う。

 

 

ソーテルヌにまつわる思い出

 

あれはまだ、わたしがソムリエ資格試験に合格するまえ。

 

会社の同僚K子さんと、ステイ先で評判のいい、あるフレンチレストランへ行ったときのこと…

 

ソーテルヌをめぐる攻防戦

 

その日はふたりとも、無性にソーテルヌが飲みたい気分だった。

 

おいしいデザートに、甘いソーテルヌ。

想像するだけで、ほっぺたが落っこちそう。

 

ワクワクしながらオーダーすると。

 

「悪いけど、ソーテルヌは出せない」とソムリエ。

 

え?出せないってどういうこと?

ワインリストにあるのに出さないなんて!

 

ありえへんありえへんありえへん…

 

「うちはあいにく、しょうゆラーメンしか置いてないんでね」

とかいう、がんこオヤジのラーメン屋さんなら分かるけど…

 

世界の銘柄ワインがグラスで頼めるというから、わざわざバスを乗り継いできたのに。

 

聞けば、その日のデザートがソーテルヌに合わないというのだ。

 

わたしたちは訝しがった。

なぜなら、ソーテルヌはデザートワインとしてほぼオールマイティだと思っていたからだ。

 

わが社のビジネスクラスでも、かならずサービストローリーに載っている。

 

「今夜の目当てはソーテルヌなの。どうしても飲みたい!」

 

わたしたちは引き下がらなかった。

 

ソムリエは小さなため息をついたあと、いまに分かるといった顔つきで厨房へと消えていった。

 

ワインテイスティングチャレンジ

 

前菜と一緒に、白ワインが運ばれてきた(これは自由に選ばせてくれた)

 

グラスが空くころ、すかさず次のワインが。

 

「おかわりは頼んでいないけど?」

 

するとソムリエの口角が、愉快そうにニュッと上がった。

 

「飲んでみて」

 

「え?」

 

「この銘柄を当てられたら、タダにしてあげる」

 

がんこソムリエが、がんこソムリエの卵に、挑戦状を突きつけてきた!

 

ソムリエになりたいと言ったから、ちょっと試してみたくなったのだろう。

 

産地もぶどう品種も年代も、なにもかもノーヒントだという。

 

東京でワインスクールに通いはじめて、わずか数ヶ月。

まだフランスワインしか勉強していないヒヨッコなんだから、わかりっこないよ💧

 

でも、ソムリエがそばに立って見ている。

これってもしかして、買わなきゃいけないケンカ?

 

K子さんとわたしは、全神経を視覚・嗅覚・味覚に集中した。

 

色、香り、味わい、余韻、後味など、そのワインのもつ特徴を慎重にとらえたあと。

 

わたしは可能性のある、ひとつの畑の名前をはじき出した。 

 

「ピュリニー・モンラッシェ!」

 

「Close!(惜しい)」

 

ソムリエは叫んだ。

きれいな青い瞳が、興奮気味に輝いた。

 

彼はラベルを見せながらこう言った。

 

「正解は、シャサーニュ・モンラッシェ。残念。となりの畑だったね」

 

いくら惜しくても、ハズレはハズレだ。

わたしは負けを認めた。

 

でも、ソムリエは笑ってこう言った。

 

「サービスだよ」

 

え?

 

これまた、「大盛りラーメン完食できたら無料」っていう店主の心意気に似てない??

 

ソーテルヌ VS レチョート・ディ・ソアーヴェ

 

わたしたちは、キツネにつままれたような気分で、いわくのデザート到来を待った。

 

運ばれてきたのはルバーブのデザートと、なぜだかグラスが4つ。

そのすべてに、黄金色のデザートワインが注がれている。

 

「…これは?」

 

「こっちがソーテルヌで、こっちがレチョート・ディ・ソアーヴェ」

 

れちょーとでぃそあゔぇ?

なにその舌噛みそうな名前!

 

「これはイタリアのデザートワインだよ。飲み比べてごらん。ぼくの言っていたことがわかるよ」

 

さっきの白ワインバトルで見込まれて?しまったのか、第2ラウンドに突入したようだ。

 

ワインのマリアージュの威力を思い知る

 

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ルバーブ(イメージ)


わたしたちは、注意深く双方のワインを口にした。

交互に、ルバーブのデザートを食べてみる。

 

すると、両者の違いが歴然!

 

ソムリエがすすめてくれたレチョート・ディ・ソアーヴェのほうが、断然ルバーブにマッチしていた。

 

甘みと酸味と、ほんの少し青くさいニュアンス。

すべての要素が、見事にワインに溶け合っている。

 

「I'm sorry(おみそれしました)」

 

わたしたちは、彼の意見を聞こうとしなかった非礼を詫びた。

 

すると彼はまた「それはオマケだよ」と言って、代金を取らなかった。

 

遠いアジアの国・日本でも、ソムリエ仲間が増えてほしい。

ワインの本当の楽しみかたを知ってほしい。

 

そんな願いが伝わってくるような、粋なおもてなしだった。

 

高価なワインをいただけて嬉しい反面、あとで彼がボスに叱られないか心配になった。

 

でも、もしかしたら。

あんなに自由に店のワインを扱えたのは、彼自身がオーナーソムリエだったからかもしれない。

 

ちなみに、そのレストランの名前は「ル・ソムリエ」という。

 

ムートン・カデ・レゼルヴ・ソーテルヌ/バロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド

 

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あれから、17年の歳月が流れた。

同時に、わたしの知識も、酒量もグンと増えた。

 

だれかにワインを勧めるたび、あのときのソムリエを思い出す。

相手の驚きや感動を自分ごとのように喜び、幸せへと変えていく。

 

そんなソムリエこそが、本物のマリアージュを提供できるのだと思う。

わたしもいつか彼のように、人の心を動かせるようなソムリエになりたい。

 

さて、ここで角島母娘とのオンラインミーティングで、ふたりが絶賛してくれたワインをご紹介する。

 

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ムートンカデは、格付け第一級シャトーを所有するバロン・フィリップ・ド・ロスチャイルドが手がける、世界一愛されるボルドーワイン。

 

高品質でありながら、カジュアルに楽しめる、デイリーワインの最高峰である。

  

 

でも「これにはこれが合う」と、一方的に押しつけられるだけでは、あのころのわたしみたいに半信半疑になられると思う。

 

カプリのシューアイスは、チョコレートのほか、バニラ、ストロベリー、抹茶、ラムレーズンのフレーバーが販売されている(季節限定商品もあり)

 

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論より証拠。

ぜひいちど実際に食べ比べてみて、組み合わせ(ペアリング)の妙を味わっていただきたい。

 

マリアージュということばを100回聞くより、ひとくちのワイン、ひとくちのシューアイス。

 

「カプリのチョコレートシューアイスには、ムートン・カデのソーテルヌ」

 

わたしも順調に?「がんこソムリエ」になりつつあるかもしれない。

 

 

【シューアラクレームカプリ】ウェブストアはこちらから

capri-web.stores.jp

 

 

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