昨夜遅く、無事?に帰宅した息子。
はじめて死ぬ(演技をした)感想をきいてみた。
すごく重かったし、すごくつらかった。
そのシーンに入る前から、涙が止まらなかった。
終わってからも、しばらく引きずってしまった。
そうか。
実際に死ぬわけではなくても、やっぱり感情移入して苦しくなるんだね。
そして、いちばん恐れていたことを確認してみた。
「それで、本当に死んでしまいたいとか、思わなかったの?」
「思わないよ」
キッパリと言い切った息子をみて、わたしは安堵のため息をついた。
良かった…
役に入りこんでしまう子なので、変な気でもおこさないかと心配していたのだ。
自殺する役どころに感化されるなんて、縁起(演技)でもないと思っていたから。
考えてみれば、前回のお芝居でも、役の影響は受けなかった。
男の子に好意を寄せる男の子を演じていた彼。
その後も変わらず、実生活では女の子が好きだ。
でもあのときの彼は、舞台上でひたすら好きな男の子を想っていて。
わが子ながら、観ていて切なくなってしまった。
前にも書いたが、息子はひとたび役に入りこむと、自分ではなくなるのだそうだ。
演じているという意識がないから、そこに迷いや羞恥はないのだと。
【役者】自分ではないだれかの人生を生きる
役者というのは、いろいろな人の人生を生きられるという。
自分に似た役。
自分とはかけ離れた役。
どんな役柄をやるにしても、その役を通してなにかを学びとってほしい。
ただのエンターテインメントとしてだけではなく。
役と向き合うことによって、他者の置かれている立場や気持ちを、すこしでも理解することができたら。
彼の人生は、もっと深みのあるものになると思う。
今日は、次次回出演作の契約書にサインをしにいくと言って出かけた。
この作品ではギャラが発生するため、事務所と契約を交わすのだそうだ。
こんどは、どんな人生を生きるのだろう。
たくさんの子どもを産んだ気分になれて、なかなか面白いかも。
📕 この記事の前編はこちら
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