ミュージカル好きの息子がミュージカルを始めました
小中高、12年間つづけてきたサッカーをやめて。
大学からミュージカルをはじめた息子。
インカレの学生サークルだが、演出家をはじめとするスタッフの方々はみな現役で活躍するプロという、いわばセミプロ集団に属している。
部員数はゆうに100人を超え、舞台に上がれるのは毎公演、そのわずか4分の1らしい。
この春、初心者ながら某ブロードウェイミュージカルのオーディションに合格し、2番手に当たる役を任された。
しかもプリンシパル(メインキャスト)に選ばれた1年生は、たったひとりだけだという。
宝塚歌劇でいえば、本公演の2番手を「研1」で演るようなものだ。
大丈夫か?息子!
きみが芝居をするのは、保育園のお遊戯会以来だ。
しかも、自分の役を覚えているか?
さるかに合戦の「石臼」だったのだよ。
幼少のころから人一倍体が大きかった息子。
石臼の役には、とてもリアリティがあった。
しかし大人になって、舞台の真ん中に立つ人になろうとは。
毎晩夜中までお稽古して帰ってきて。
納得のいかない日には、近くの公園でさらに自主稽古をしている。
睡眠時間も、命さえも削るようにして、ミュージカルに没頭する彼。
見ているこちらまで息がつまりそうなくらい、鬼気迫るものがある。
学生演劇とはいえ、名の通った由緒ある劇団。
上級生のみなさんの足を引っぱるわけにはいかない。
だけど、そないに生き急がんでも…
サッカー部に所属していたときも、血のにじむような努力を重ねていた。
大学に入ったら、少しはおだやかな日々が待っていると思ったのに。
きみは生来、自分に負荷をかけることによって自分を生かしているんだね。
君こそミュージック
18歳。
きみの人生は、まだはじまったばかり。
どうか潰れないように。
潰されないように。
君こそわたしのミュージック。
母は祈ることしかできないけれど。
8月の公演で輝くきみに出会えるよう、いまは近くで見守っているよ。
🎼初舞台の前日のエピソードはこちら⇩
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