ミセスCAのフライト日誌
今日は、着陸前の機内アナウンスでやらかしてしまった。
「窓側にお座りのお客さま、恐れ入りますが視界確保のため、窓のシェードをお閉めくださいますよう、ご協力をお願いいたします。」
(ハッ‼️閉めたら視界確保できんがな😱)
すぐに間違いに気がついて、
「失礼いたしました。シェードをお開けくださいますよう、お願い申し上げます」
と訂正したが、言ってしまった言葉は二度と引っ込めることができない。
自分に恥ずかしく、カーテンの裏でのたうち回っていたら、スチュワードのピーターがやってきた。
いったいどうしたんだと聞くので、オープンをクローズと言い違えたと伝えたら、
「お客さんの半分以上は気づいていないさ。少なくとも、ぼくにはぜんぜん分からなかった」←そらそーやろ、日本語やし
と、ニッコリしてくれた。
失敗をしたときも、わが社のクルーは驚くほど親身で温かい。
人間は、失敗するものだ。
これからしないようにすればいい。
これまでに何度、彼らの温かさに救われてきたことだろう。
前回のフライトでは、わが社のCEOと同じ名前がパッセンジャー(乗客)リストに載っていた。
「同姓同名かね?」なんて皆で話していたら、まさかの本人だった。
社長であろうが女王であろうが、人はみな平等だと考えている彼らは、さして普段と変わらない態度でありながら、やはりどこか緊張した空気が流れていた。
しかしサービスを通じてしだいに打ちとけあい、CEOと社員という垣根をこえて、人間同士の絆を結んでいくさまは、わたしの目にとても美しく映った。
三年前、フランス人のお客さまから、立派な感謝状をいただいたことがある。
かつてご自身もカナダの航空会社で飛び、現在は弁護士をなさっているそのご婦人は、わが社のCEOにも手紙(Letter to President)を送ってくださった。
それを受け、わたしのもとにはCEOから直々にお褒めの言葉が記された手紙が届いた。
よくやってくれた!
すばらしい仕事に感謝している。
あなたが、わが社の一員であることを誇りに思う。
巨大な組織のトップにいる人が、こんな末端の人間に心からの賛辞を送ってくれたことに対し、あの時はとても恐れ多かったと話したら、
「あたりまえのことだ。われわれはチームだ」と言われた。
嬉しかった。
なんども言うが、この会社で働けて本当に幸せだ。
そして‼️
明日は木曜日だ。
デニッシュペストリーの日だ🍩
やっとめぐってきた、決戦の日。
こんどは忘れないように、とっととお腹のなかに入れてしまおう(笑)
明日も乗員乗客みんなが、ハッピーなフライトでありますように。
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