大阪の人間が、東京でどこまでかましていいのかという件
東京に住んで何年が経とうと、変わらないものがある。
それは、笑いに対する感受性やアプローチなどだ。
東西ではそれが微妙に異なるので、取り扱いを誤るとエライことになってしまう。
今回は韓国のおいしい食べもの、タッカルビを例にとってお話を進めたいと思う。
つっこむべきか黙ってるべきか、それが問題だ
あれは、息子が所属するサッカー部ママランチ会の帰り道。
「こないだ〇〇くん(息子の名前)とウチの子、新大久保にカッタルビ食べに行ってたよね〜」
カッタルビ?
え、カッタルビ?タッカルビじゃなくって?
四人で立ち話をしていたのだが、だれひとりツッコミを入れようとはしない。
タッカルビがカッタルビのまま流れていく会話に、ザワザワとした感情をおぼえる。
こんなとき東京の人は、まちがいを正すことによって相手に恥をかかせないよう、サラッとスルーしてしまうことが多い。
しかし、いかんせんベタなわたし。
そのまま放ってはおけず、やっぱりツッコんでしまった。
「それタッカルビじゃない?カッタルビってなんか、『カッタルイ』よね!」
わざとかったるい素振りでそう言うと、三人から大爆笑が起こった。
純粋に、言いまちがいに気づいていなかっただけのようだ。
よかった…とりあえずウケて(ホ)
ついでに、ショッキングピンクとショッピングキングの違いについても言及しておいた。
(これもいちおうウケてた)
カッタルビを大阪の人間が料理したら
家に帰ると、大阪ガールズ(高校時代の友達)六人でやっているラインが賑わっていた。
そこでカッタルビネタをふってみたところ、思ったとおりに食いついてきてくれた。
「え〜っ!なにそれ、めっちゃおいしいやん!」
「そんなおいしいネタ食いつかへんなんて、東京の人はどうかしてるな」
「エエ感じのボール飛んで来てんのに、打ち返せへんとかありえへん」
「上司と食事でカッタルビ、っていうのはどう?」
しまいには、聞いてもいないのにカッタルビを用いた例文まで飛び出した。
(これには想定外)
たしかに気乗りしない相手との食事は、ときにカッタルイものですけどね。
おいしいもの(話題)がお皿に乗って出てきたら、皿まで食らうのが大阪流。
しかし、アホのさじ加減をまちがえると命取りになると知っているわたし。
東京にいるときは、お皿まで食べないよう気をつけている。
上京してすぐは、ありのままの自分でいたため、流血レベルの痛い思いをたくさん経験した。
これから東京で暮らす予定の人。
暮らしはじめて間もない人。
どうか、わたしと同じ轍を踏まないでください。
「もっとかっ飛ばしたい! 」
「もっとおかわりしたい! 」
と思っても、三塁打ないしは腹八分目で止めておくことをおすすめする。
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