星に願いを
夜の機窓から はるか地上を見下ろすと
幾千の灯りが またたいている
見知らぬ国
見知らぬ土地
知らないだれかが生きている場所
にぎやかに ひしめくところと
ぽつりぽつり点在するところ
光の強さは違えども
その灯火 ひとつひとつのなかで
だれかの人生が たしかに流れている
笑っている人
泣いている人
怒っている人
いろんな感情が 複雑にからみあって
小さな灯りは 今日もゆらめく
ひとりの人間の人生なんて
宇宙からすると 流れ星みたいなもの
だけど人は 自分のいる場所が
世界のすべてだと思ってしまう
だれもが 神がつくった歯車のひとつで
ひとりではどうしようもないことがあるって
真に悟ることができたなら
人はもっと 楽に生きられるのに
ときの流れに身を委ねながら
与えられた定命を精いっぱい生きる
ささやかな望みさえ奪われそうになったら
星に願いをかけよう
聖なる夜に星が降る
静かに そして優しく
きらきらと星が舞う
あなたのもとにも降りそそぐ
そう 今宵はクリスマス
いつもと違うようでいて
いつもとなんら変わらない
だれかの人生がはじまり
だれかの人生が幕を閉じる
宇宙の営みのなかでは
ごくごく あたりまえのこと
星がめぐるように 人の人生もめぐる
規則的に ときに不規則に
軌道修正しながら
さらなる光をもとめて
命がこの世にあるかぎり
輝きつづけたい
光を与えてくれた人たちに感謝して
いつかは
ほかのだれかを照らすことができるよう
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