ミセスCAのオン&オフ日誌

現役外資系CAのブログ。 フライトエピソードの他、宝塚・ジュエリー・コスメ・ワインなどの情報を発信しています。

就職は、運と相性、タイミング

模擬面接

 

スチュワーデススクールで、生徒がもっとも緊張する授業だ。

 

模擬とはいえ、面接官は元スチュワーデスで、選りすぐりの講師陣。

全国から厳しい基準で選ばれた外国人講師も、ペンを構えてまっすぐにこちらを見ている。

面接は入室から退室まで、本番さながらの形式で行われる。

 

とある日の模擬面接レッスン 

 

お題は、

「さいきん観た映画について」

 

ただ映画についての説明だったり、雑談になってしまってはいけない。

その映画を通して、あなたという人物を知ってもらうのだ。

話をうまく自分の強みに持ち込み、しれっと自己PRに繋げる。

おのずと、映画のセレクションが重要となってくる。

 

トップバッターは、仲良しのSちゃんだった。

ガチガチに固まった身体から、最初の声が絞り出された。

 

「…わたくしは、『生きてこそ』という…映画を観ました」

「どんな映画ですか?」

「ひ、飛行機が墜落して…い、生き残るために…じじじ人肉を食べる話です」

 

さっそく講師からストップがかかる。

 

「Sさん、航空会社を受験するうえで、墜落や事故の話はご法度です。飛行機の中でも、いくら名作であれ、パニック映画は上映しないことになっています。ましてや人肉など…」

 

講師は頭を抱えた。

 

「それを踏まえて、映画を選ぶところからやり直して下さい」

 

また別の日

 

「落ちたことのある会社を再受験することがあります。

その際かならず聞かれるのが、前回不採用通知を受け取ってから今日まで、どのような努力をしてきたかということです。」

 

Sちゃんの番。

 

「わたくしは…お、お仏壇のおばあさまに…御社に合格しますようにと…毎日欠かさず手を合わせて参りました…」

 

「ハイ、ストーップ!」

まるで映画監督がダメ出しをするかのように、質疑応答が止められる。

 

「それは神頼みというものであって、努力ではありません。語学の習得やボランティア経験など、企業に貢献できる何かをアピールするのです」

 

講師から、ピキピキという音が聞こえてきそうだ。

クラスメイトからは、ひっきりなしにクスクスという笑い声が漏れる。

 

Sちゃんが羽ばたいた日

 

そんな練習を繰り返すなか、驚くべきことが起こった。

 

エアライン志望者なら誰もが憧れる、某アジア系航空会社に、Sちゃんが受かったのだ!

たったひとり、クラスの誰よりも早く、彼女は空への切符を手にした。

 

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会社との相性は存在する

 

ちなみにわたしも、その会社に応募したが、書類選考すら通らなかった。

わたしがスチュワーデスになるまでには、ここからまだしばらくの時間がかかる。

 

英会話講師をしたり、派遣社員として働きながら、勉強を続けた。

ずいぶん遠回りをしたけれど、道中で得たものもたくさんある。

 

そしてわたしは、やっとたどり着いた今の会社が好きだ。

 

就職活動中のみなさんへ

 

あなたのことを必要とし、あなたを待っている職場がかならずある。

その場所が近いか遠いかは、運と相性、タイミング。

 

あなた自身が楽しくて、ほかの誰かを幸せにできる、そんな仕事がきっとある。

それが見つかるその日まで。

道なき道を、歩き続けよう。

 

 

 

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