わが青春のなぎなた【高校時代の部活】
武道なぎなたとの出会い
高校時代、なぎなた部に所属していた。
入学当初、あこがれのサッカー部に仮入部していたわたし。
だが男子と接するのが異様に恥ずかしく、続けていく自信がなくなった。
部員たちにお茶を出すときに、緊張しすぎて手が震えてしまうのだ。
いまじゃ機内で、累計数万人?の男性にお茶を出しているというのにね。
(わたしにも、シャイな時代があったのです)
女子ばかりの部活のほうが気がラクだと思い、女の園なぎなた部の門をたたいた。
せっかく花形スポーツのマネージャーになって、華やかなハイスクールライフを送るつもりだったのに。
みずから険しい武道の道を選び、女としての青春を「棒に振った」のだ。
それも、二メートルもあるオッカナ〜イ「棒を振る」…ことになる。
マイナースポーツ【なぎなた部】
その年は例年より入部希望者が少なく、仮入部員たちはみな熱い歓迎をうけた。
白い胴着に紺色の袴を着て、華麗に「かた」をキメる先輩たち。
かっこいい!
(そして運動部なのに、運動量が少なそう! )
運動オンチのわたしでも、これならできるだろうと、安易に入部を決めてしまった。
なぎなた部の活動内容
そして迎えた入部初日。
「はい、みんな、防具つけて〜」
は?ボーグって何すか?
(フランスのファッション雑誌のことすか?)
オタオタしていると、目の前に防具一式が置かれ、今すぐそれをつけろと言われる。
ナタ振り回して、ガチで戦うなんて聞いてないよ〜(「型」だけかと思ってた)
言っても、時すでに遅し。
剣道部とまったく同じ形状の、あのいかつい防具を装着させられた。
ひとつだけ違っていたのは、足につける防具「すねあて」だ。
なぎなたには、面・胴・小手のほかに、スネという部位がある。
その後、約三年間。
いつも真っ青に腫れあがったスネと付き合っていくことになろうとは、思いもよらなかった。
運動量が少ないというのも、まったく真逆の誤算だった😓
なぎなたは想像以上にむずかしい(五七五調w)
西野七瀬らが出演する、乃木坂46の人気映画「あさひなぐ」の上映は記憶に新しい。
でも、現実はあんなキレイなものじゃない。
防具はくさいわ、アザだらけになるわ、メンを外したら髪の毛はエライことになってるわ。
楽しいこともあったけど、年ごろの女の子にとってはツライことの方が多かった。
それでも卒業するまで続けることができた理由は、たいせつな仲間たちの存在にほかならない。
大阪にあるわたしの母校は、毎年全国大会に出場する強豪校だ。
学年ごとに、強い選手がかならずいた。
団体戦、個人戦ともに、優勝だって何度もしている。
そんな学校で、日々すばらしい先生や先輩方に教わっているのに。
朝練も夕練も週末も春休みも夏休みも冬休みもテスト休みも。
青春のほぼすべての時間を費やして、必死に練習しているのに。
わたしだけ、ちっとも上手くならない。
素質がないと落ちこんでは、陰でなんど泣いたことか。
薙刀・団体戦のポジション
クラブ最弱のわたしだったが、試合ではつねにレギュラーだった。
そのカラクリは、いたってシンプル。
わたしの学年には、部員が五人しかいなかったからだ。
なぎなたの団体戦は、五人編成。
そう。はじめから全員が、ポジション持ちのスタメンだった。
剣道と同じく、なぎなたも「先鋒→次鋒→中堅→副将→大将」の順に、五人一組で戦う。
入部してしばらく経ち、だれがどのポジションにつくか決める日が来た。
なぎなたの試合・各ポジションの特徴
① 先鋒=試合全体の勢いづけ。勝たねばならない。
② 次鋒=試合をつなぐ。引き分けでも良い。
③ 中堅=試合の要。勝たねばならない。
④ 副将=試合の流れを見る。勝たねばならない。
⑤ 大将=勝たねばならない。
(以上、独断と偏見による役割分担)
もちろん、ぜんぶ勝つに越したことはないが。
最小限のダメージで済まされる可能性があるのが「次鋒」というポジション。
「わたし、次鋒やる!」
ヘタレ部員が編み出した、苦肉の策がこれだ。
わたしが足をひっぱって、みんなに迷惑をかけるわけにはいかない。
はじめから、四試合しかなかったことにすればいい。
その日から、わたしの次鋒としての人生がはじまった。
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