JICAアフリカ・ホームタウン騒動を英語の解釈や文化の違いから考えてみる

JICA(国際協力機構)アフリカ・ホームタウン構想が問題になっている。
その目的は、日本の地方都市とアフリカ諸国との関係を強化し、アフリカの課題解決と日本の地方活性化に貢献することとされている。
この取り組みを事実上の「移民受け入れ」だと受けとめた日本人は、SNS上で猛反発の声をあげている。
JICAや外務省はこれらについて誤解だと述べているが、アフリカ側の報道を見ると、どちらが真実なのかと疑問に思う。
Hometown(ホームタウン)という単語のとらえ方の違い

たとえば、ホームタウンという表現。
英語のHouse(ハウス)が建築物としての家そのものを指し、住む人の気持ちは含まないのに対し、Home(ホーム)は住む場所、帰る場所、心のよりどころにまで意味が及ぶ。
とくにイスラムにとってのホームは、単なる住まいや土地以上に、信仰・共同体・魂の帰る場所としての意味が含まれている。
それに対し日本では、「駅のホーム」のように比較的カジュアルなシーンにも使われ、宗教的な意味はほぼ含まれない。
もし、ホームタウンという言葉をめぐって双方の理解に誤解が生じたというのなら。
それぞれの言葉の受け取り方の違いに、少なからずの原因があったのではないか。
非言語的コミュニケーションの違い

しかし国の代表者同士が、これほど大きな政策を取り扱うなかで、このような違いを見過ごすとは思えない。
齟齬があったというならば、日本側が見せた態度が
「アフリカの人たち大歓迎です。諸手を挙げてお待ちしておりますので、たくさん来てください!」
というふうにとらえられたのかもしれない。
外交には非言語的な部分も大いにかかわってくると思う。
むしろ非言語的なものの方が大きな意味を成す国も多いと思う。
新聞記事のタイトルだけでこれほどの誤解が生じているのだから、実際に本格的な交流が始まったらどうなるのだろう。
タンザニアタイムズが訂正した「dedicate」と「designate」の違い

日本サイドの言い分を受け、タンザニアタイムズ紙がホームタウン認定の英文記事を書き換えたという。
Japan Dedicates Nagai City To Tanzania(デディケイト=ささげる/誤)
↓
Japan Designates Nagai City To Tanzania(デジグネイト=指定する/正)
最初に出た「ささげる」は、さすがに『ちょっと何言ってるか分からない』と思ったけど、「指定する」もどうなんでしょう?
熱量としては明らかに下がったものの、実際行われる内容に違いはあるのだろうか?
Designate(デジグネイト)の意味は、「指名する」「任命する」「指定する」
単なる「選ぶ」ではなく、権威を伴って役割を与えるニュアンスが強い。
そのイメージは明確で、「目に見えるように枠組みをはめる」感覚。
ほわんとした友好関係や、きれいごとを言うために使われる単語ではない。
できるだけ偏らない情報取集を心がけたい

なぜ?だれの意思で?なんのために?どんなふうに?「指定」したのか?
長井市をはじめ、木更津市、三条市、今治市には連日のように抗議電話が殺到しているそうだ。
国民の不安や懸念がデマだ誤解だと言うならば、それを払しょくできるようにしてほしい。
『そのようなことはない』『心配しなくてもいい』
などというような抽象的な否定、あるいは漠然とした精神論ではなく、すべてのデメリットや危険性についても、ちゃんとした説明がなされてほしい。
世界中の国々が移民問題を抱えている昨今。
同じ轍を踏まないようにしないといけない。
情報が錯綜し、それを自由に取得選択できる時代。
自分なりに答えが見つけられるまで、いろんな角度から物事を判断していきたい。
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