「いつもポジティブでいなきゃ」って思ってた
引き寄せの法則
ひと昔前に話題になった『引き寄せの法則』
これは、ポジティブな思考が良い経験を、ネガティブな思考が悪い経験を、人生にもたらすという信念のこと。
たしかに若いころは、その考え方が功を奏したこともある。
前向きでいるほど良いことが舞い込んできたし、がんばるほど成功体験も多かった。
でも年をとるにつれて、その法則があまり働かなくなった実感している。
かわりに、望もうと望むまいと、うまくいくときはいくし、ダメなときはダメという現象が起きることに気づいた。
宿命論者ではないけれど
人の運命は決まっているという説と、変えられるという説。
世間知らずで夢見ることしか知らなかったわたしは、後者を信じていた。
だが五十路を迎え、自分が歩んできた道を振り返るに。
わたしが今ここにいるのは、おおかた決まっていたんじゃないかと。
めちゃくちゃあがいたときには、多少の変更が入ったかもしれないけど。
大まかな流れは変えられないようになっていた気がする。
そう、たとえるなら小説や舞台作品のように。
エリザベートとフランツが夫婦関係の修復に成功したり。
ロミオとジュリエットがハッピーエンドで結ばれたり。
そんなことはたぶん、起こり得ないんだと思う。
歴史上の人物や、物語の登場人物がたどった、定められた運命みたいに。
すべての人の人生の筋書きは、生まれたときから、いや生まれる前から、だいたい変わらないのではないか。
自然の流れに沿って生きる
自分で言うのもなんだが、わたしは努力家だ。
なにかを達成したい、または改善したいと願ったときには、アホほど努力する。
だが悲しいかな、努力はかならず報われるとは限らない。
やり方を間違えているのだろうが、正しいやり方に出会えないのもまた、運命のような気がしている。
前向きに努力する反面、後ろ向きな思考にも陥りやすいわたし。
しかも、すべての不幸を自分オリジンだと捉えがち。
己が未熟だから、修行が足りないから、望ましくないことが起きるのだと。
自分ばかりを責めて泣いて過ごした(『人生いろいろ』より)つらい日々。
それは内省なんて生易しいものではなく、自傷行為とも言えるほどだった。
でも、そんなことをしたって、自己肯定感が下がり、自分のことが嫌いになるばかり。
だから、人生の7割、8割?(割合は知らんけど)は元から決まっていて、自然の流れに沿って生きるのが一番だと思うことにした。
ポジティブすぎなくてもいい
以上は、仏教やスピリチュアルとは全く無関係で、わたしの体感である。
哲学的なことは、正直よくわからない。
どうせ決まってるんだから何をやっても同じと思っているわけでもない。
ただこれから先。
自分の人生に起こる出来事すべてを、しなやかに受け入れたり受け流せるようになりたい。
他人や時代のせいにもしたくなければ、必要以上に自分を責めることも、もうしたくはない。
決められた運命の輪の中で、自分なりに幸せを引き寄せる努力をすれば。
思うような結果が得られなくたって、その人生は生きるに値する。
いまわたしが欲しいのは、幸運が目の前に来たとき、それをつかめる力。
そしてアンラッキーが巡ってきたときに、動じずブレないでいる力。
わたしという人間に与えられた、唯一無二のシナリオを。
見えない力で動かされている自らの運命を。
心から慈しみ、大切にしていきたい。
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