もしも、もっと英語が使えたら【同時通訳になりたい】
わたしは英語が使える。
でももし、もっと使えるようになったら。
憧れの同時通訳者になってみたい。
永遠の夢【同時通訳者】
テレビやネットで耳にする、同時通訳の方々の語学力の高さに愕然とする。
あえて「英語力」とは言わず「語学力」とした理由は、日本語力もすごいからである。
あんなにスピード感のある話し言葉を、瞬時に適切な日本語に変えて表現できる能力。
特別な訓練を受けているのだろうが、そこに行きつくまでの努力を思うと気が遠くなる。
わたしは、外資系の航空会社で働く客室乗務員である。
わたしの場合、同時通訳ではないが、それに準ずる役割がある。
それは、機長やパーサーが外国語でアナウンスしたあと、同じ内容を日本語に訳してお客様にお伝えすること。
英語を母国語とするエアラインを除く、ほぼすべての機内では、その国の言葉と英語の両方でアナウンスが行われる。
日本とその国を結ぶ路線には、ほとんどの飛行機に日本人CAが乗務している。
わが社の場合、現在は一機につき一名体制なので、その責任は重大だ。
サービス中、どんな業務の途中でも。
コックピットから機内アナウンスが聞こえてくると、かならず耳を傾けなければならない。
なぜなら、「いまキャプテン、なんて言うてはった?」ときける日本人の同僚がそばにいないからである。
高校や大学受験をはじめ、TOEICや英検などの資格試験、就職試験などにおいて。
日本のリスニングテストは、日常生活から離れた静かで集中できる環境で行われる。
きちんと着席して、目の前にある問題だけに向き合うことができる。
だが実際、英語を使う仕事の現場では、不意をつかれるシチュエーションがほとんど。
そう、ビジネスの現場は「待ったなし」なのだ。
ましてや飛行機の中は、機体から出る機械音をはじめ、食器がたてるガチャガチャという音、人の話し声など、雑音がとても多い。
そんな状況下にあっても、スピーカーから聞こえてくる内容をきちんと聞きとって、正しい情報をわかりやすく伝達しないといけない。
だから何年経っても、マニュアルにはないアナウンスが入ると身構えてしまう。
予期せぬトラブルに見舞われたときなんかは、内心ばくばくしている。
同時通訳の人たちは、それを専門にされているとはいえ。
ある程度なにを言われるか分かっているわたしたちに比べると、はるかに広い範囲の知識が必要とされる。
もっというと、話し手の感情を汲み取ったり、聞いている人すべての気持ちに寄り添った解釈が求められる。
わたしなど、まだまだ足元にも及ばないが。
ここは、もしもの話をする場所だと思って、思いきって言ってみる。
「もしも、もっと英語が使えたら」
テクニック以上の、人としての器の大きさが求められる職業。
語学を操る総合力を身につけた、同時通訳者になってみたい。
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