コロナ禍を生きる
夏が未練がましく去りゆくなか
おずおずと 秋がやってきた
思えば 花を愛でることもなく過ぎた春
吹き抜ける初夏の風さえも どこか遠慮がちで
降りしきる長雨は わたしたちをしとど濡らした
真夏の太陽も不完全燃焼のまま
みんな どこかへ消えてしまった
秋のはじまりに感じるのは 含みのある静寂
この静けさは安寧へのプレリュードなのか
喧騒へと向かう 音なき助走なのか
不透明な時代に 心まで色を失いたくない
こんな時代だからこそ 目の前にある季節を感じよう
秋が手招きしている
優しく そして思慮深く
あした雨が降っても 明後日は晴れる
手探りでもいい
愚かなくらい能天気に いまを生きていこう
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