コロナ禍を生きる〜わたしたちの春夏秋冬〜2020
夏が未練がましく去りゆくなか
おずおずと 秋がやってきた
思えば 桜を愛でることもなく過ぎた春
吹き抜ける初夏の風も どこかよそよそしかった
降りしきる長雨は この世界をしとどに濡らして
乾くことのないまま シメジメとぬかるんでいる
真夏の太陽も 遠慮がちに出番を待っていたけど
不完全燃焼のまま 消えてしまった
秋の訪れに感じるのは 含みのある静寂
この静けさは 安寧へのプレリュードか
それとも 喧騒へと向かう音なき助走か
不透明な時代に 心まで色を失いたくない
こんな時代だからこそ 目の前にある季節を感じたい
秋が手招きしている やわらかな光のなか
ゆっくりと 慈悲深く
あした雨が降っても 明後日はきっと晴れる
アフターコロナとか ポストコロナとか
今は分からなくてもいい
手探りでもいいから 前へ進もう
愚かなくらい能天気に いまを生きていこう
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