ヨーロッパのホテルの、ちょっと小粋なおもてなし
ラズベリー入りのウェルカムドリンク
この夏は、ステイ先のホテルでウェルカムウォーターが供されている。
さまざまなフルーツが、日替わりで浮かべられているとのこと。
先般の「きゅうりの酢の物もどきウォーター」以来、レモンやライムといった王道すぎるものばかりが続いて、いささかつまらないと感じていた矢先。
レセプションに近づくと、赤い果実の入ったウォーターサーバーが目に入ってきた。
「おお、久しぶりのイチゴ水!」
と思ったら、
「これは、ラズベリーよ」
お給仕係の若い女の子が、そう教えてくれた。
白いカフェエプロンを着けて、キビキビと働くその娘は、まるでラズベリーの実のようにチャーミングだった。
ウォーターサーバーの傍らには、心づくしのクッキーとキャンディーのアソートメント。
Welcome の文字とお茶目なイラストが、心を和ませる。
カゴに入った洋梨をいただいたが、まだカッチカチだった。
がりりと噛んでみたが、なんの味もしなかった。
このホテルをハブに、行き交う旅人の喉をうるおす、オアシスのようなステーション。
肌寒くなってきたら、人知れずその姿を消すことだろう。
つぎに行ったら、もうなくなっているかもしれない。
ヨーロッパにはそろそろ、秋の足音が聞こえている。
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