宙組トップスター 真風涼帆様 お誕生日記念 【天は赤い河のほとり】Blu-rayの歩き方

宙組トップスター 真風涼帆様 お誕生日記念【天は赤い河のほとり】Blu-rayの歩き方

 

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7月18日は、真風涼帆さんのお誕生日

 

本日 、7月18日は、宝塚歌劇団 宙組トップスター 真風涼帆氏のお誕生日。

インスタやツイッターなどのSNSでは、日付が変わった瞬間から、ゆりかさん(真風さんの愛称)へのバースデーメッセージが飛びかっている。 

こんなにも世の女性を熱狂させ、お誕生日を祝福してもらえる彼(彼女)は、やっぱりスーパースターだ。 

わたしもこの場をお借りして、心からのお祝いを申し上げたい。

ゆりかさん、ハッピーバースデー!

 

真風涼帆さんトップお披露目公演【天は赤い河のほとり】

 

われらが真風涼帆さんが、その人気を確固たるものにした傑作「天は赤い河のほとり」

主人公「カイル ムルシリ」に扮した凛々しい舞台姿は、ファンの心をわしづかみにし、千秋楽から1ヶ月が経ったいまでも、その残像に恋い焦がれさせつづけている。

 

ソムリエ的にいうと、この作品は良質のワインのようだ。

たとえるなら極上のソーテルヌ。

黄金色にかがやく、すこし粘性をおびた(←ここポイント笑)外観。

ハチミツや熟した果実のような、豊穣な香り。

とろけるような口当たりは五感のすべてを呼びさまし、その味わいは悦びという波に姿を変えて、あとからあとから打ち寄せてくる。

そしてアフターには、いつまでも華やかで甘やかな余韻がのこる。

 

が…しかし!

天河がワインとは決定的に異なる点がひとつある。

それは、ひとたび味わうと「天河ロス」になってしまうことである!

寝ても覚めても作品のことが頭から離れない、恐ろしい流行り病だ。

 

なかでも、赤い河のほとりで蔓延している「真風邪」に感染したひとは、いつまでも熱が下がらず苦しい思いをしている。

まだ予防接種を打っていない(新しい宝塚ファンの)かたたちはとくに、抵抗力がないため、ひときわ大きなダメージを受けているようだ。

 

わたしはツイッターで「だれか医師を!そして薬師も!」と呼びかけた。

しかし「いいね!」が増えるだけで、具体的な治療法は見つからなかった。

 

いったんこの病気にかかってしまったら「河」ならぬ「沼」で泳ぎつづけるしかないのが現状のようだ。

だが、ずっと泳ぎつづけていては体がもたない。

対処療法でしかないが、わたしは市販の薬を使って症状を抑えている。 

 

天河ロスに効くお薬一覧

 

  • 原作漫画
  • ブルーレイ/DVD
  • 公演プログラム
  • ルサンク
  • 歌劇
  • グラフ
  • CD
  • スカイステージ
  • ブロマイド
  • ポスター
  • キャトルレーヴのグッズなど

 

今回は、とりわけ即効性のあるブルーレイについて、レビュー記事を書きたいと思う。

 

まず最初に申し上げたいのが、この作品の生みの親である篠原千絵先生は、神が与えし天才漫画家だということ。

その超大作を、これほど魅力的なお芝居にされた小柳奈穂子先生は、脚本を操る高位の神官であるということ。

そして主役のカイル皇子を演じた真風涼帆氏のもつ破壊力は、国を滅ぼすレベルだということ。

 

え?

もうすでに薬事法に引っかかってる?笑

 

前置きはこのくらいにして(長いんじゃ)ブルーレイの見どころや萌えポイントを、つぶさに堪能していくことにいたしましょう!

 

天河 Blu-rayの歩き方

 

まずは、冒頭の壮大なテーマ曲から。

 

「Ahー Ahー Ahー Ahー Ah Ah Ah Ah ♪」

 

このナンバーが脳内でエンドレスリピートし、日常生活に支障をきたしている患者は多いと思う。

この高揚感は、いったいどこからくるのかと思ったら。

「未来への旅路」「天は赤い河のほとり」も、ゲームミュージックを手がける下村陽子さんが担当されたとのこと。

とてもキャッチーで、いちど聴いたら耳にのこる中毒性があるのは、それが原因だったのだ。

 

トップバッターは芹香斗亜さん(キキちゃん)演ずる、エジプトの将軍ラムセス。

目がカッコイイ、髪型がカッコイイ、声がカッコイイ。

もう、彼の登場シーンだけでもブルーレイの元が取れちゃいますよ←早い早い

 

その美しさの余韻にひたる間もなく。

メインキャストたちが「これでもくらえっっ!」ってなかんじのキメッキメのドヤ顔で、つぎつぎと大階段を下りてくる。

待って待って!視線が追いつかない。

 

宝塚歌劇って、こういう場面があるからファンが骨抜きになってしまうんですよね。

出てくるだけで惚れさせる。 

これはもう「魅力」じゃない。「魔力」ですよ。

ひとりひとりが「ファンの心を操る高位の神官」(しつこい笑)

 

表情だけで、役柄のバックグラウンドまで伝わってくる。

ことばを発さない登場人物たちも、それぞれがそのキャラにしか見えない。

もはや魔法。

 

そして!

♪───キO(≧∇≦)Oタ────♪

奈落からせり上がってくる真風カイル。

背中を向けているのに、王者の風格ダダ漏れ。

マントをひるがえし、スポットライトが当たった瞬間の客席の熱量といったらアナタ!

 

遠く あの天に輝く ただひとつの星に誘われて

ああ ふみだした旅路は 果てしのない未来への約束

 

ハイ、ここで萌えスポットが2点出てきますよ。

まずは「ただひとつの」で、人差し指を勢いよく天に向かって突き立てるところ。

そしてもうひとつは「未来へのヤ・ク・ソ・ク」で、大きく投げキッスをするところ。

もう、これだけでブルーレイの元が(だからまだオープニングだってば笑)

 

わたしは、ゆりかさんの手の動きが好きなんですよ。

アームが長いから?

いや、それだけじゃない。

指の先まで表現力豊かで、心情がダイレクトに伝わってくる。

真風氏の手は、心臓とつながっているに違いない。

これは一朝一夕には身につかないもの。

訓練のたまものというより、彼自身の包容力によるものかもしれませんね。

←もうすっかり「彼」表記(笑)

 

この場面、仲間たちがカイル皇子を見つめる視線がまたすばらしい。

主君への信頼にあふれたまなざしは、カイルが尊敬に値する存在であることを雄弁に物語っている。

全編を通してほとんど笑うことのない、美月悠氏扮する元老院議長イル・バーニまでがニッコリとほほえんでいるさまは、見ているだけで幸せな思いにさせられる。

 

目線だけでなく、キレッキレの踊りにも注目したい。

蒼羽りく・和希そら・留依蒔世の御三方が演じる「二枚目三隊長」をはじめ、侍女ハディ(天彩峰里)に双子のリュイ(水音志保)とシャラ(花宮沙羅)も、まるで「チャーリーズエンジェル」ばりのカッコ良さ。 

 

わたし的にツボなのは、雄々しい男たちが前傾姿勢で左右にスライドする動き。

「イケメン反復横跳び」とでも名づけたいくらいだ。

 

そして華麗にマントをなびかせながら、単独での銀橋渡り。 

「真風涼帆ここにあり」

という、お披露目公演にふさわしい豪華絢爛な幕開けだ。

 

場面は変わって、カイル皇子を探す麗しい姫君たち。

「わたしをさらって捕まえてよ〜♡」

カイルが「やれやれ、積極的な姫さま方だ」とあきれるくらい、皆カイル皇子の寵を得ようと必死だ。

だれが今宵の寝所に呼ばれてもおかしくないほどの艶やかさだが、皇子は正妃どころか側室さえも持っていない。

彼には理想の治世があり、それを叶えるためには見せかけの美貌よりも王と同じ器量をもつ妻が必要だと考えているためだ。

その条件にぴったりとマッチするのが日本という異国、しかも未来からやってきた少女、鈴木夕梨(ユーリ) なのである。

 

天河 原作漫画の歩き方

 

時空を超えて愛し合うふたりの、28巻(文庫版なら16巻)にもおよぶ長編ラブロマンス。

それをたった数時間のお芝居に凝縮するのだから、割愛せざるをえないシーンがいっぱいあるのは当然だ。 

そのなかで、わたしが個人的にいちばん見たかったのは、ユーリと結ばれるまでのカイル皇子の葛藤。

帝国一のプレイボーイが、好きになった女をあえて自分のものにしようとはしない。 

いちど抱けば、もう二度と元の世界に還したくなくなるのがわかっていたからだ。

そのストイックさは、弟君のザナンザ皇子をして「兄上、がまんのしすぎは体に悪いですよ」と言わしめるほど(笑)

 

すれちがいを繰り返したぶん、ふたりがひとつになったときの感動は計り知れないのだが、宝塚版では気持ちの推移までを扱う時間がなくて残念だ。

ユーリをその腕に抱きたくて悶々とする真風カイルを、みなさんもご覧になりたかったですよね?

原作マンガでは、二次元のゆりかさん(カイル)が、ユーリへの愛に苦悶する姿を見ることができますよ。 

 

宝塚版天河 クライマックスの味わいかた

 

ハッ!もうこんな時間! 

最初のほうに時間をかけすぎてしまった。

ほんとうはもっと細かく順を追って、いろんなエピソードやキャラクターについて書きたかったのに。

でもそんなことをしていると、大事なゆりかさんのお誕生日が終わってしまう!

それだけは避けたいので、最後の戦いのシーンに移ろうと思う(強引)

 

カイル皇子の「最後の戦いのはじまりだ!」という一言を皮切りに、オープニングナンバーふたたび。

こんどは「未来へのヤ・ク・ソ・ク」で剣に口づけるカイル。

(わたしは剣になりたい⇦以下自粛)

 

つづいて、この物語最大の見せ場のひとつ。

国いちばんの名将同士である、宿敵カイルとラムセスの、命をかけた一騎打ち。

あまたの戦に身を浸してきたふたりだが、この男にだけは負けたくないという、ひとりの人間としての尊厳をかけた戦い。

 

そこには、地位も名誉もなにもない。

男と男の魂がぶつかり合う、壮絶な立ち回りだ。

いや、立ち回りなどと呼んではいけない。

それほど真に迫った、嘘のない勝負だからだ。 

 

原作では、両者とも真っ裸で取っ組み合うのだが、宝塚ではそういうわけにはいかない←

なので着衣のままであるが、原作の雰囲気を忠実に再現している。 

 

激しい競り合いの末、カイルが優勢となり、ラムセスに剣を突きつける。

この!とどめを刺されているキキちゃんの横顔が!なんとも言えずセクシー!

「負けの美学」なるものが存在するとしたら、キキラムは見事にそれを体現していると思う。 

 

こうして文字通り、エジプトとの最後の戦いに終わりを告げ、カイルはヒッタイトの皇帝に、ユーリは皇妃となる。

戴冠式を前に、カイルは「大切なことを言っていなかった」と、ユーリにあらためてプロポーズ。 

 

考えてもごらんなさい。

あんなに素敵なゆりかさんが、自分の目の前にひざまずいて、しかもスカートの裾に口づけしながら言ってくれるんですよ?

「どうか、わたしの妻になってほしい」

 ナキア皇太后じゃないけど、ネルガルと手を結んででも言われてみたいですよね。

 【注】ネルガルは死神です。

 

 ときめきと、とまどいを隠せないユーリ。

 「ユーリはん、ボーッとしてる場合やおまへんで!」

←紅ゆずるさん演じる、星組公演「Another World」の康次郎さんふうに(笑) 

その後われに返って「カイル!カイル!」と背伸びして抱きつく可愛いユーリ。

このシーン、真風涼帆さんと星風まどかさんの身長差に身悶えるファンが続出しました。

 

最高にドラマティックで、最高にハッピー。

結末がわかっているのに、なんどでも観たくなる作品です。 

公演は終了しましたが、Blu-rayのなかでは、愛すべき登場人物たちがあの日のまま息づいています。

大好きなきらめきと感動をとじこめた、小さなディスクと一緒に。

いつでも、なんどでも行こう。

真風カイルが生きた、あの赤い河のほとりへ。

 

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