留学経験のないわたしが、外資系エアラインのCAになれたわけ【英語力の身につけかた】
外資系の航空会社に入社する前のわたしの英語力
英語検定準一級
TOEIC:スコア890点
これはCAになる前に取得した、わたしの英語の資格。
あれから20年以上、公的な試験を受けていないので、現在の成績は不明。
フライトで英語を使うため、コミュニケーション能力は高まったが、正確性という意味では、むしろ低下しているかもしれない。
だがこれまで、仕事で困ったことはほとんどない。
サービス業界においては、相手は機械ではなく人間。
正確性よりも、意思の疎通の方がより必要とされる職場だからかもしれない。
日本の英語教育と日本人の国民性について
日本人は、文法にとても忠実だ。
正しい文法を使うのは、たいせつなことである。
だが、それにとらわれるあまり、いざ話すと言葉が出ないというデメリットがある。
日本の英語教育の現場では、ずっと「減点法」がとられてきた。
中学校の英語の定期試験にはじまり、高校受験や大学受験など。
すべてが高等教育機関に進むための「マルかバツか」というテスト。
合格点をもらうためには「いかにミスをしないか」という点に重きをおいて勉強しなければならない。
日本人が英語を話すのが苦手な原因のひとつは、ここにあると思う。
リーディング・リスニング・ライティングには、まあまあ自信がある。
だけどスピーキングとなると、急に怖気付く人が多いのはなぜか。
わたしは、失敗を恐れる保守的な文化が後押ししていると推測する。
日本人には「ダメ元」という大らかさがないのだ。
『恥をかくくらいなら、黙っていよう』
しかし同時に、その奥ゆかしさこそが、世界から賞賛される日本人の美点でもある。
いいかげんなことを許さない、生真面目で几帳面な性格。
英語は話したいけれど、間違った英語を話すことに抵抗をおぼえる人が多く見受けられる。
本気で英語が話せるようになりたい人へ
日本人が、いつまでたっても英語が話せない理由。
それは、慎重すぎる国民性が大きく関係していると思う。
ここで使う前置詞はなに?
定冠詞 or 不定冠詞?
単数 or 複数?
あ、三人称のSつけなきゃ。
うお〜っ時制の一致。
発音、あってるかな?
…とやっているうちに、会話が進んでいってしまうのだ。
そして『やっぱり自分はダメなんだ』と思い込み、諦めてしまう。
基本的に、なにごとも「テキトー」にしておけない完璧主義。
そして、冒険できない堅実な性分。
もし、日本人のそういった部分を最優先するとしたら。
メンタリティを変えてまで英語を話す必要性があるのか、という話になってくる。
なのでここからは、本気で英語を話したいと思う人にだけ読んでほしい。
日本で勉強するだけで、英語を話せるようになった理由
英会話スクール【NOVA】
わたしがヨーロッパ系エアラインの客室乗務員として働く前までの海外経験といえば。
およそ1ヶ月間のアメリカ(カリフォルニア州・サンタクルーズ)でのホームステイと、タイやシンガポールなどアジアへの短期旅行のみ。
語学留学といえば、「駅前留学」(NOVA)しかしたことがない。
NOVAでは通常のレッスンに加えて、「VOICE」というフリーカンバセーションのクラスに参加することができる。
いろんなバックグラウンドの人たちと浴びるように会話することによって、度胸もついたし語彙力もアップしたと思う。
失敗を恐れず、とにかくたくさんしゃべるに尽きる。
オンライン英会話【ネイティブキャンプ】(2022年4月追記)
昔は、家にいながら英会話を習うなんて、夢のような話だった。
月謝もローンを組むため、ひと財産切り崩すような勢いだった。
それが今や、いつでもどこでも、好きなときに好きなスタイルで学べる。
そして月謝が、ウソみたいに安い!
外国人がいる場所に足を運んだり、がんばって友達を作ったり。
必死で英語を話す環境を探し求めていた苦労を思えば、オンライン英会話を利用しない手はない。
わたしは現在、ネイティブキャンプで「家庭内留学」している。
控えめに言って、最高にためになっている。
ネイティブキャンプはときどき、びっくりするくらい太っ腹なキャンペーンを行う。
せっかく始めるなら、そのチャンスをお見逃しなきよう。
英語暗唱大会出場経験
学生時代から英語が好きで、得意科目だったとはいえ。
ちゃんとした留学経験もなく、ほぼ独学で学んできた。
こんなにドメスティックなわたしが、なぜ採用人数の少ない外資系エアラインに受かる英語力を身につけられたのか?
さらに掘り下げて考えてみた。
思いおこせば、30数年前。
わたしがまだ、中学生だったころ。
通っていた学校では、年にいちど英語の暗唱大会が行われた。
題材は、当時の教科書でもあった「ニューホライズン」
大会の時期的なものか、毎年「レッスン4」が課題だったと記憶している。
1レッスン数ページ分を、まるまる最初から最後まで諳んじる。
全校生徒が体育館に集まって、ほかの生徒たちの前でそれを発表する。
校内で優勝した者は、地域や府の大会に出ることになっていた。
昔から、ものまねが得意だったわたし。
身振り手振りなどの演技的要素も加えて得票数をかせぎ、毎年代表者に選ばれていた。
いま思えば、外国人になりきっていたのでしょうね。
ものごとを習得するうえで、「なりきる」ことは効果的な手段のひとつだと言われている。
その点わたしは、外国語スイッチが入りやすい性格をしているのかもしれない。
そんなわたしの英語を、本物にしようと導いてくださる先生がいた。
当時の担任でもあり、英語科のA先生。
大阪の田舎のほうにある公立中学だったが、ほかの先生とは一線を画すエレガントないでたちが印象的だった。
発音も上手で分かりやすい、先生の授業が大好きだった。
英語暗唱大会の前には、毎日のように個別で特訓を受けた。
きびしい軟式テニス部に所属していたが、特訓のため部活に遅れることも、大会で公休を取ることも、学校側から許可されていた。
だれもいない、放課後のLL教室。
ガラスの壁の向こうには、ヘッドホンをつけたA先生。
マンツーマンで、真剣に指導してくださる。
すこしでも違う発音をしたときには、ひとつずつ徹底的に直される。
いま考えると、これが「フォニックス」というものだったのだ。
知らないうちに、身についていた。
なんとすばらしい環境にいたことか。
わたしの発音の基礎は、先生によって作られたといっても過言ではない。
また、教材を丸暗記することによって、文章の正しい繋がり(チャンクやコロケーション)などを自然と習得していたのだと思う。
真の語学力を身につけるために
ひと昔前とちがって、現在の英語教育においては、音読の重要性が高らかに叫ばれている。
これは、とても理想的な流れであると思われる。
「読む、書く、聞く、話す」
この四技能を身につけるため、ひとまず声に出して発音してみる。
机に向かって参考書とにらめっこするだけの学習法とは、もうおさらばしよう。
これからの舞台は勉強部屋じゃない、世界だ!
多少まちがったってかまわない。
血の通った他者と通じあえることこそ、生きた外国語を学ぶ最大の目的だ。
シャイな日本人。
急に恥を捨てろといっても、一朝一夕に捨てられるものではない。
まずは音読を繰り返して、英語をまるごとインプットする学習方法を強くおすすめする。
あとは自然と、実際のシチュエーションに遭遇したとき。
ひょっこり外国人の自分が出てくるのを待つだけだ。
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