雪〜美しき脅威〜【2018年 歴史的寒波】
この冬、ヨーロッパ全域が大寒波に見舞われている。
たとえばイタリア。
ナポリでは、62年ぶりの雪が降った。
ローマでは、6年ぶりの大雪。
バチカンのサン・ピエトロ寺院では、司祭や神学生たちが雪合戦に興じたという。
桁外れなのは、ドイツのバイエルン州。
なんと、気温マイナス30.5度を記録。
じつに117年ぶりに最低気温を更新したそうだ。
わたしは今デンマークはコペンハーゲンにいるが、こちらも雪である。
ステイ先のホテルには、世界各国のエアラインクルーがステイしている。
ホテル専用送迎バスのドライバーは、いろんな国から来たクルーを乗せて、空港とホテルとを往復している。
エジプト航空のクルーを乗せたドライバーによると、彼らは雪を見て大はしゃぎ。
ずーっと車窓からスマホで写真を撮っていたそうな。
エジプト人にとって雪は珍しいから、よっぽど嬉しかったのだろう。
微笑ましい話だが、この雪でたくさんの死者やケガ人が出ているというから複雑な気持ちだ。
飛行機にまつわる英語
Freezing Pointとは
こちらに到着した日の気温は0度。
0度は英語で「フリージングポイント」とも言う。
日本語でいう氷点、あるいは水の凝固点のことである。
機長のアナウンスをその場で訳し、乗客に伝えるのが日本人乗務員の役目。
入社当時、気温はかならず数字で表されると思っていたわたし。
ある日操縦室から「本日の気温はフリージングポイントです」とアナウンスが流れてくるのを聞き「なんじゃそりゃー!」と焦ったことを覚えている。
フリージングポイント=フリージングのポイント=冷凍保存のコツ
…みたいに聞こえませんか?(わたしだけ?)
De-icingとは
あす成田に戻る便に乗務するが、懸念されるのが「ディアイシング」
機体についた氷を取り除く作業を指すが、これに時間がかかると出発が遅れる。
しかし数センチの着氷でも25パーセントもの浮力を失うというから、しっかり除去しなくてはならない。
【参考資料】
溶液ブッシャー!(◯なっしー風に)
自然現象は諸刃の剣
お天気と飛行機の安全運行には、切っても切れない関係性がある。
雪は見るには美しいけれど、過ぎると実生活では脅威となりかねない。
人間にも言えることだが、二面性のあるものには十分注意が必要だ。
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